政治・経済

朝日で集会施設の改修進む 村の補助事業活用

床のフローリング化やバリアフリー改修が行われている上組公会所

 朝日村は本年度、地区ごとにある集会施設の改修費を支援する補助事業を始め、村内で活用事例が広がっている。今秋までに針尾区の大石原と中通、西洗馬区の上組の3地区が活用し、トイレ改修やバリアフリー改修を行っている。

 少子高齢化やデジタル化、温暖化といった社会の変化に対応した使いやすい施設への改善を後押しすることで、住民が集会施設の今後の在り方を主体的に考え、新型コロナウイルス禍や高齢化で縮小した地域活動・住民交流の再興につなげる目的だ。
 補助対象になるのは、トイレ改修(洋式化や多目的トイレへの改修)、バリアフリー改修、冷房設備の設置、Wi―Fi(ワイファイ)を含むインターネット環境整備、外構工事(舗装の新設や改良)の5種の改修。補助率は地区の世帯数に応じ、ふるさと応援寄付の一部を財源に活用している。事業は8年度まで。
 上組地区では今月末まで上組公会所(昭和54年建築)の工事が行われ、大広間を畳からフローリング化し、部屋や入り口の段差を解消する。玄関にはスロープを設ける。古池季地区長は「地域の連帯感が薄れつつある中で、住民が交流できる場を使いやすく整備しておくことは災害時などいざというときに役立つと思う」と話す。改修後は同公会所で久しぶりに地区の忘年会を開く予定という。大石原、中通はトイレの洋式化を行った。
 村内全34地区のうち23地区に集会施設があるが、利用機会の減少や老朽化、将来的な在り方をどうしていくかが課題となっている。村企画財政課は「補助金をきかっけに住民同士の交流や話し合いが増え、安心安全な村づくりにつながれば」としている。