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築150年の母屋 新店舗に 湯川酒造店 薮原宿 あすオープン

販売スペースで目を引く木曽ひのき製のカウンターに立ち「飲み比べも楽しめます」と勧める湯川社長

 木祖村薮原宿の街道筋に立つ湯川酒造店の母屋が、古民家のたたずまいを残した新たな店舗「酒蔵YUKAWA(ユカワ)」に生まれ変わった。「大戸にある『くぐり戸』を開けるちょっとした緊張感と、その先に待つワクワク感を演出したかった」と湯川尚子社長。「中山道を訪れる旅人がふと立ち寄りたくなる空間」を目指した築150年の新店舗は23日、オープンする。

 村内限定商品をはじめとする同社の日本酒が並ぶ販売スペースは、地元ゆかりの「お六櫛」や「百草丸」などが購入できる「地域のショールーム」の役割も担う。店座敷・中座敷・奥座敷の続き間(30畳)は、酒蔵や地域の〝価値〟を発信するためのレセプションルームとして活用する。来春には軽食の提供も始める。
 同社は慶安3(1650)年創業の県内で2番目に古い老舗。湯川社長は「地域の発展があってこそ370年以上の歴史をつなぐことができている。100年先を見据えた新たな拠点として、地域を未来につなぐ役割を果たしたい」話している。
 営業時間は午前10時~午後5時(平日は正午から昼休憩)。日・月曜日定休(祝日は不定休)。問い合わせは湯川酒造店(電話0264・36・2030)へ。