塩尻のえんてらす掲示板 意見交流の場に 毎回テーマ替え多世代が参加

塩尻市北部交流センター・えんてらす(広丘野村)にある交流掲示板・えんぼーどが好評だ。「クリスマスプレゼント、何がほしい?」「あなたにとっての短歌とは」などさまざまなテーマを設定して来館者の考えを集め、誰でも見られる。年齢や立場の違いを超えて、おしゃべりしているかのような雰囲気が受け入れられている。
図書館棟の階段横に置いている。1カ月程度の間で設けるテーマに対し、備え付けの付箋紙に考えを書いて貼り付ける形で「意見交流」を促す。名前を書く必要はない。空いたスペースで、キャンペーンや市からの情報などの展示を行う場合もある。
現在の形になった令和2年7月以降、これまでに52回の意見交流を企画した。当初は数十件の意見にとどまるものもあったが、最近は全てが100件を超え、200件、300件、400件と伸びるものもある。
今月4日にかけては「共生社会を考える」とのテーマを設定した。さまざまな障害が現れる18トリソミーの子供たちの写真展がえんてらすで行われたのに呼応した。現在は、松本広域消防局広丘消防署の要請で火災予防週間の啓発展示をしているのに合わせ「火の用心、どんなことに気を付けますか」と問い掛ける。
意見は、子供から大人まで幅広い人たちが寄せているようだ。テーマごとに一部を抜粋して、えんてらすの公式サイトにも載せており、過去のものを見ることができる。
面と向かって言葉を交わすのとは、ひと味違った交流の形を実現している。コーディネーターの中野実佐雄さんは「アナログのSNS(交流サイト)になっている。いろいろな人が考えを出し合い"こんな考えもあるんだ"と分かることが大事だと思う」と話している。