教育・子育て

「おはよう」の輪、全校に広がる 志学館高の有志、自主的に声掛け

「おはようございます」と声を掛ける清水さん(右)と押澤さん(右から2人目)ら生徒有志と堀内校長

 塩尻志学館高校(塩尻市)の生徒有志が毎朝、学校の昇降口前であいさつ運動をしている。1年生の男子生徒2人が入学後すぐに、教諭らの生徒への声掛け活動を見て、自分たちも「あいさつで学校を笑顔にしたい」と自主的に始めた。別の生徒たちも仲間入りして輪が広がり、全校が「おはようございます」と元気な声を交わしている。

 始めたのは、同級生の清水凪生さん(16)と押澤敦宏さん(16)。堀内雅司校長と生徒指導の跡部徹教諭が生徒にあいさつをする一方で、生徒たちの反応が「静かだな」と感じた。もっと元気に、自ら進んであいさつをして学校がにぎわえばと考え、「朝、隣に一緒に立ってもいいですか」と4月中旬に申し出た。
 登校時に続けるうちに習慣になった。多くの生徒と顔なじみになり、あいさつを交わす「反応が良くなってきた」。同じ部活動の先輩や同学年の生徒も加わり、友達が友達を呼んで仲間が増えた。十数人が集まった日もある。清水さんと押澤さんが朝に部活動があって来られない日は、他の生徒が自発的に行っている。
 清水さんは「あいさつ運動をする生徒が毎日誰かしらいる。みんなが笑顔になっているので今後も続けたい」と力を込める。押澤さんは「生徒全員が下を向かずに顔を上げて元気な声であいさつをして、一日のスタートを切ることが目標」と意気込んでいる。