地域の話題

噴火10年 利用者1割増 おんたけロープウェイ 2万4725人 今シーズン運行終了

今季の営業を終え、ゴンドラを格納庫に入れるスタッフ(10日午後3時すぎ)

 御嶽山5~7合目に架かるおんたけロープウェイ(木曽町三岳)が10日、噴火災害以後10季目だったシーズンの運行を終えた。総利用者数は昨季比11・1%増の2万4725人だった。

 同町の木曽カントリーが指定管理者となって2季目だった今季は4月25日に運行を開始した。春の大型連休に合わせた運行は同施設としては5年ぶりで、「冠雪の御嶽山」の眺望を楽しむ観光客でにぎわった。シーズンを通して団体客の入り込みに回復の兆しも見られた。一方で、8月下旬には台風の影響で数日間の休業を余儀なくされるなど、悪天候が客足に大きく影響した。 昨夏から王滝村側の登山道から御嶽山に登頂できるようになっている。同社は「ロープウエーを利用して登頂していた登山者の多くが王滝村側に流れている状況は昨シーズンと同様。影響があった」とみている。
 来春の施設オープン前には、新しいセンターハウスが完成する。本多喜彦支配人は「新しい魅力を打ち出していきたい。中山道を行き交うインバウンド客を御嶽山麓に呼び込む方策を検討する必要がある」と話した。来季も春の大型連休に合わせてオープンを予定する。
 ロープウエーの利用者数は、噴火災害前の平成25(2013)年シーズンには10万人だったが、噴火翌年は2万人台に落ち込んだ。その後は徐々に回復の兆しが見えていたが、新型コロナウイルス禍の影響を受けた令和2年は1万9590人に減少。昨シーズンの来場者数は2万2244人だった。