犯罪情報ラジオで割り込み放送可能に 安曇野署があづみ野エフエムと協定 県内初

安曇野警察署とあづみ野エフエム放送(安曇野市明科七貴、花村薫社長)は9日、凶悪犯の逃走事案などが発生した場合に、あづみ野エフエム(周波数76・1メガヘルツ)で緊急割り込み放送を行う協定を結んだ。コミュニティーFM局と警察署が犯罪情報の提供に関する協定を結ぶのは県内で初めてとなる。
電話でお金詐欺の前兆電話が多発したり、殺人・強盗犯が凶器を持って逃走していたり、熊が街中に出没したりする場合が対象となる。署に設置した専用パソコンに署員が注意喚起の原稿を打ち込むと生成AI(人工知能)が音声に切り替え、通常のFM番組に割り込む形でバーチャル音声の放送を流す。
協定締結式が同日に同署で行われ、櫻井志郎署長と花村社長が協定書に署名した。櫻井署長はあいさつで「ラジオは地域密着のメディアで災害時に強い。住民に必要な情報提供を積み重ね、アップデートしたい」、花村社長は「犯罪情報をタイムリーに住民に伝える役目はコミュニティーFMが唯一無二の手段。いざという時に社会の役に立っていきたい」と述べた。