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5年ぶり舞台勢ぞろい 松本・会田御厨神明宮で例祭

「せーの!よいしょ!」と大きな掛け声が境内に響き、拝殿前の石段に引き上げられる宮本町の舞台

 松本市会田(四賀地区)の会田御厨神明宮で6日、秋の例祭が行われた。5年ぶりに舞台が勢ぞろいして石段上りも行われ、勇壮な本来の姿が復活した。

 5日の宵祭りでは西宮、本町、新町、宮本の4町会の舞台が、6日の本祭りには西宮を除く3町会の舞台が境内に勢ぞろいした。
 拝殿で神事が行われる中、境内におはやしが響き、拝殿前の石段に舞台を引き上げる石段上りが行われた。住民が力を合わせて「せーの!よいしょ!」と綱を引くと、舞台の車輪が1段、2段と上り、笑顔と拍手が広がって最高潮となった。
 新型コロナウイルス禍で祭りが中止となった際にも友人と2人でおはやしの奉納を続けてきたという新町の男性(56)は「祭りが復活して昨夜は抱き合って喜んだ」と感慨深げに話していた。
 小仁熊久司総代会長(70)は「人が減っているので石段上りは他の町会も手伝ってと呼び掛けていたが、ふたを開ければ各町会の住民だけで引き上げていた。みんな祭りが大好きなんです」と目を細めていた。