政治・経済

塩尻・百瀬市長「動いた」任期前半  1期目折り返し 公約の大半実行中

2年間の総括と今後2年を見据えた漢字として「動」としたためた色紙を掲げる百瀬市長

 塩尻市の百瀬敬市長は30日の定例記者会見で、10月1日に市長任期3年目に突入するのを前に、前半の2年を振り返った。市政に臨む基本姿勢として「『徹底した対話と現場主義』を第一に掲げしっかりと動いてきた」と語り、任期後半も、第6次市総合計画をはじめ市長公約に掲げた事業を前進させる考えを示した。

 百瀬市長は、子育て支援や経済対策など五つの分野の計200項目の市長公約の進ちょく状況を「自己評価」し公表した。効果が発現している「実行中(○)」が117、着手しているが、まだ途中経過の「一部実行中(△)」が66、「未実施」が17だとした。
 未実施のうち早期着手を考えるものに、「市営野球場のあり方の方向付け」「分娩施設をはじめとした医療体制の充実」を挙げた。「野球場自体はつくる方針だ」と強調し、「野球場を基本機能とし、防災施設を合わせるとか他のスポーツもできる複合的な施設」との可能性も示した。
 「一部実施中」として本年度に第2子以降で導入した0~2歳児の保育料無償化について、(第1子からの)完全無償化には「国や県の(財政)支援が必要」との見解を示した。「思いだけでかなうものではない」とし、財政課題のほか、「少子化や子育て世帯の安心安全につながる効果を上げられるかを見極め検討したい」と語った。
 今回の市長自身の自己評価結果は、内容を再度精査した上で、自身のホームページで「公表したい」とした。公約に載ってないものについても、社会経済情勢の変化を踏まえ、「大事な事業は市の仕組みの中で計画していきたい」と述べた。