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郵便料金3割値上げ 官民ともに節約の秋

松本市役所が1日で発送する大量の郵便物

 郵便料金が1日から約3割値上げされるのに伴い、官民で経費節減に向けた対策が進められている。松本市は職員を対象に郵送物削減の協力を求めたほか、インターネットを活用した郵送物の削減をしている。他の団体も電子メールやホームページを活用するなど、対応に注力している。

 市役所内の主な部署でかかる郵送料は年間1億円近くになっており、郵便料金の値上げで年間約3000万円の負担増が見込まれる。市行政管理課は庁内の職員向け掲示板に郵送物削減の協力を求めるメッセージを流した。
 市会計課はこれまで業者約1800社に郵送していた市からの振り込み通知をインターネット上で確認できるシステムを組み、今月8日に試験運用を始め、来年1月には郵送での通知を取りやめる。これによって年間約500万円の経費削減になる。また、市上下水道局も水道料金や下水道の使用量をインターネットのウェブサイトで確認できるサービスを令和4年度に始めており、年間で100万円近くの郵送料削減につながっている。現在の登録者は約2500件で同水道局はサービスのPRに努めている。
 長野銀行(松本市)は、定期預金の満期案内についてはがきでの送付を廃止したり、ダイレクトメールのサイズを小型化したりして郵送料の削減に努める。取引先に対しては、従来は郵送での受け付けだった銀行宛ての請求書を電子メールで受け取れるようにして、郵送の手間や郵送料の負担を減らすようにした。
 松本深志高校同窓会は、総会の出欠をこれまで往復はがきで確認してきたが、来年度から一部の会員を対象に通常はがきや電子メールで通知する方法を検討している。年1回発行し約2万2000人に送付している同窓会報の郵送費が、今回の値上げで来年以降に負担増が見込まれることから、同窓会事務局の藤原明彦事務局長は「会報部会と相談し、ホームページでの閲覧や、希望者への電子メールによる送付を今後の検討課題にしていきたい」と話している。