朝日村の診療所、小学校東側に 医師は協立病院副医院長の小山崇氏

朝日村は13日、令和8年4月の開業を目指す公設民営の「あさひ診療所(仮称)」の建設予定地と、公募した開業医の選考結果を公表した。建設予定地は朝日小学校東側の畑地(古見)に決め、開業医には松本協立病院副院長の小山崇氏(52)=松本市寿北5=を選んだ。医療機関が1カ所となっている村で将来的に無医村にならないための方策を練ってきた小林弘幸村長は、小山氏について「村の医療を真剣に考える情熱に満ち、医療DXに長けた経験豊かな先生」と紹介し、地域医療への貢献を期待した。
医師選考と建設場所の検討を行ってきた委員会を12日に開き、承認された。
建設予定地は敷地面積2559平方メートルの私有地で県道に面する。年内に村が用地を取得する。村役場、朝日小、村中央公民館といった公共施設が集まる村中心部に当たることなどから選んだ。敷地内に診療所(木造平屋約230平方メートル)、医師の住宅(同約80平方メートル)を村が建設する。
開業医には小山氏1人から応募があり、小林村長や医師らの有識者が7月に非公開で選考を行った。小山氏は松本深志高校、富山医科薬科大医学部を卒業、秋田大大学院博士課程を修了。富山県や秋田県の病院で働き、平成30(2018)年から松本協立病院で勤務する。循環器内科が専門で、協立病院を退職し、あさひ診療所で内科・小児科の診療、訪問診療などを行う。DXを活用した住民の健康管理サポートを行い、村にフィットした医療の提供を理念に掲げる。小山氏は取材に対し「"村民ファースト"の診療所を目指し、経験を地域のために生かしたい」と意欲を語った。