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絵の学び 成果を披露 元福島小校長 児童との約束 初個展 味噌川ダム防災資料館

100号の作品の前で「大学院で学んだ学びの成果を子供たちに報告したい」と話す井出さん

 元美術教諭で、広域通信制の緑誠蘭高校非常勤講師(南木曽町、美術担当)の井出寿一さん(63)=塩尻市奈良井=の絵画展が、木祖村小木曽の味噌川ダム防災資料館で開かれている。井出さんは、木曽町の福島小学校長で定年を迎えた際、「満足する絵を描きたい。夢をかなえるため大学院に行く」旨の約束を児童と交わした。初の個展は、夢に向かって学びを深めている井出さんが子供たちに向けた〝成果報告〟だ。

 補色の対比が印象的な油絵とアクリル画が17点並ぶ。3枚組のアクリル画「憩・起・想」は、京都市の京都芸術大学大学院(通信制)の修了制作で、余白を広くとった構図に補色同士を調和を図るように配している。
 井出さんは、令和3年春から学んだ大学院の2年間を「色と形の関係性を追求した。絵の奥深さを改めて知ることができた」と振り返る。「先生はまだまだ勉強中。『今はこんな絵を描いているよ』と子供たちに報告できれば」と話している。
 29日まで。開館は午前10時~午後4時で入館無料、水曜日が休館。問い合わせは同資料館(電話0264・24・0171)へ。