政治・経済

宮之本伸・松本市副市長の任期満了まで1カ月 再任か交代か

 松本市の副市長2人のうち、宮之本伸氏(59)の任期満了まで残り1カ月となった。臥雲義尚市長は9月2日開会の市議会9月定例会に人事案を提出するとしており、4月に就任した中野嘉勝副市長(60)、今回選任されるもう一人との2人体制は維持する考えだ。再任か交代か―。臥雲市長は明言を避けるが、選挙公約には副市長への女性起用を掲げており、市長の判断が注目される。

 宮之本副市長は臥雲市長と同じ東大卒で、NTT出身。民間経験者の起用で役所内に新風を吹き込みたいとして、臥雲市長が就任半年後に選任した。9月末に任期が満了する。
 臥雲市長は市民タイムスの取材に、松本城観覧料の電子チケット導入などのデジタル化や、脱炭素政策などで「当初の役割を果たしている」と宮之本副市長の実績を評価する。一方、ジェンダーギャップの改善、市民サービス充実に向け「2人いる副市長のうち1人を女性にする。必ず実現する」と公約実現にも意欲を示している。
 庁内では、宮之本氏の再任案が提出されるのではないかとの見方が強い。ある市幹部は「宮之本副市長は普通に先々の話もする。やる気満々な感じに見える」と話す。宮之本副市長は取材に「私の人事は(最終的には)市議会が決めること。私はまな板の上の鯉だから」と話した。
 一方で、副市長を交代させるタイミングは現任者の任期満了時が一般的だ。女性副市長の選任について臥雲市長は市議会6月定例会で考えを問われ「人選は幅広い観点から検討する。任期中のしかるべき時期に提案する」と述べるにとどめた。
 副市長人事の議案提出は定例会閉会日の9月20日の予定で、同11日の議会運営委員会で臥雲市長が説明する。