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豆力士 新土俵で稽古始め 木曽町トレセンの相撲場 クラブの小中学生 

完成したばかりの土俵で稽古を始めた木曽相撲クラブの子供たち。クラブOBも駆けつけ、後輩に胸を出した

 木曽町新開の木曽町相撲場で研さんを積む木曽相撲クラブの小中学生が23日夜、町相撲場の敷地内に完成した総合トレーニングセンターで稽古を始めた。1階の相撲稽古場には土俵が2面設けられた。豆力士たちの「新しい土俵で歴史を作るぞ」との熱気に満ちあふれた初稽古だった。

 四股踏みやすり足といった基本的な動きに磨きをかけた。OBの高校生や大学生もまわしを締め、後輩たちの手本となった。これまで町相撲場の屋内運動場で稽古してきた同クラブの田島大助代表(50)は「OBの先輩が子供たちに胸を出し、その稽古を見守る指導者たちもOB。相撲を通じたつながりが実感できる」と話し、歴史が息づく新たな土俵で展開される、力のこもった稽古に目を細めていた。
 クラブOBで二所ノ関部屋所属の大相撲三段目・麟虎さんと序二段・林龍さんも駆けつけ、後輩に稽古を付けた。麟虎さんは「恵まれた環境で相撲ができることへの感謝を忘れずに」、林龍さんは「相撲の基礎を育む大切な場所にしてほしい」と声を掛けていた。
 同センターが完成した6月以降も、木曽相撲連盟の施設部長を務める中田孝久さん(71)=木曽町新開=が土俵の手入れを続け、この日の稽古始めを迎えた。