筑北・坂井の旧村国民健康保険診療所 譲渡検討

筑北村が、坂井の旧村国民健康保険診療所の譲渡を検討している。築34年の建物を民間事業者へ現状のまま譲渡し活用を図る構想で、近く募集要綱を定める。20日の村議会全員協議会に方針を示した。
村によると、旧診療所は平成2(1990)年に完成。木造平屋約350平方メートルで、事務室や診療室、X線室を備え、医師住宅を併設する。坂井地域の医療を長年支えたが、29年に医師の体調不良で休止に。再開のめどが立たず令和4年に廃止となった。
民間事業者への村施設の譲渡は、4年度に譲渡した旧筑北小(坂北)と大沢加工施設(大沢新田)があり、実現すれば3例目となる。旧診療所の敷地(約1930平方メートル)には現在、村社会福祉協議会の高齢者保健福祉支援センター・やすらぎがあり、今後は登記上の土地を分ける分筆などの手続きを進める方針。
村企画財政課は全協で「建物を解体する場合、アスベスト検査を含め多額の費用を要する」と建物を譲渡する利点を説明した。