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閉店まで半年 松本パルコへの感謝企画次々

閉店まで残り約半年の松本パルコ。終幕を盛り上げる機運が高まっている

 松本市中央1のファッションビル・松本パルコが閉店する来年2月末まで半年余りとなった。若者文化のシンボルだったパルコに感謝を伝えよう―。沈みがちなムードの中心市街地に活気を呼び込もう―。こうした機運が商業関係者や市民有志などの間で浮上し、二つの実行委員会の立ち上げが準備されている。長年愛された証しとも言える街ぐるみの盛り上がりになりそうだ。

 市、松本商工会議所、松本パルコで事務局を務める「商都松本にぎわい発信プロジェクト実行委員会」が近く発足する。閉店イベントに合わせたマルシェの開催、パルコのポスター作品の巡回展を行うほか、商店街に統一装飾のフラッグを掲げる。若手事業者を中心に事業を行う考えで、市商工課は「閉店後のにぎわいづくりのプレーヤーが出てくることを期待したい」とする。
 パルコに愛着を持つ市民有志らは「ありがとう松本パルコ実行委員会」の設立に向けて参加者を募っており、近く記者会見を行う。パルコが松本の街に与えた影響を振り返るイベントなどを検討中で、発起人の一人で市内の自営業男性は「街の発展に多大な功績のあった松本パルコに感謝を伝えたい」と話す。
 松本パルコは昭和59(1984)年に開業し、23日で40周年を迎える。11月後半からは閉店100日前のカウントダウンイベントを始め、終幕を盛り上げる。斉藤博一店長は「街の動きはうれしいし、ありがたい。残りの期間、連携して楽しい企画を行い、閉店後もにぎわいが続くように街を盛り上げたい」と話している。
 閉店後の土地建物については、市と運営会社「パルコ」(東京都)による官民連携の後利用計画が4月に白紙となった。それ以降について、同社は「検討中で、決まったことはない」としている。