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筑北村にある修験者・修那羅大天武の人形 資料館に引っ越しへ

村歴史民俗資料館へ移されることになった修那羅大天武のからくり人形

 筑北村は、坂井の村施設・そば処さかい駐車場の水車小屋にある、地元の修那羅山を幕末期に開いた修験者・修那羅大天武をかたどったからくり人形を、近くの歴史民俗資料館に移す準備を進めている。今秋に水車小屋を解体するため。

 人形は高さ1・1メートル、幅約50センチ、奥行き約30センチで、スイッチを押すと手足が動いて、大天武について解説の音声が流れる。かつては水車を動力としたようだ。
 旧坂井村公民館の「館報さかい」によると、人形はそば処さかいがオープンした翌年の平成9(1997)年に水車小屋とともに完成した。からくり人形師として「現代の名工」に選ばれている九代玉屋庄兵衛さん(70)=名古屋市=が手掛けた。
 村は昨夏、故障していた水車を解体した。利用が好調なそば処さかいの駐車場を拡張するため小屋も解体することを決め、本年度一般会計補正予算に事業費253万円を計上していた。人形については、動力部を伴わない状態で保存する。
 資料館には修那羅大天武ゆかりの品が収蔵されている。昨年完成した村観光PRキャラクターの一体「天舞くん」は大天武がモデルだ。村産業課は「地元ゆかりの人物を顕彰しようと願った村民の思いとともに伝えていきたい」としている。