平和の大切さを中学生報告 塩尻で考えるつどい

終戦の日(15日)を前に、塩尻市は11日、市北部交流センターで「平和を考えるつどい」を開いた。市の平和教育研修で広島市を訪れた中学生たちの報告などがあり、約100人が参加した。
平和教育研修は5日と6日に行われ、市内の中学校3年生12人が参加した。広島市の原爆の子の像に塩尻市内で寄せられた折り鶴を奉納し、広島平和記念資料館や原爆ドームの見学、平和記念式典への出席などを通して、戦争と平和について学びを深めた。 参加した生徒5人が作文を発表した。塩尻中の佐藤隆寛さんは原爆投下で被爆した女性に聞いた話を振り返り、「今の日本では考えられない地獄のような光景が広がっていたそう」と伝えた。広陵中の坂上琥珀さんは、戦争を起こさないためには、学校でのいじめをなくすなど「小さな平和を少しずつつくっていくこと」が必要だと話した。 後半は伊藤純郎・筑波大学名誉教授が、戦中に現在の広丘地区に設置された桔梗ケ原女子拓務訓練所について講演した。旧満州(中国東北部)に渡った満蒙開拓青少年義勇軍の参加者の配偶者育成などを目的に、県が単独で設置した経緯や実態などについて語った。