木曽踊り 夏の夜に輪 福島・広小路 外国人客も

木曽のナァーなかのりさん 木曽のおんたけナンチャラホーイ─。木曽町福島の夏の風物詩「木曽踊り」が始まった。木曽町文化交流センター前の広小路に哀調を帯びた伸びやかな歌声が響き渡り、三々五々集まった住民が踊りの輪に加わる。「木曽のお土産に」と観光客に踊り方を指導する姿も熱を帯びる。
大小のちょうちんやぼんぼりが飾られた広場に踊りの輪をつくる催しは、かつては連夜開催が恒例だったが、新型コロナウイルス禍の休止期間をはさみ、昨夏からは3夜のみの実施形式となっている。今夏初日となった3日夜は多くの観光客の中に外国人旅行客の姿もあった。
そろいの浴衣を着た木曽踊保存会員が手本を披露。「左手を縦に掲げ、右手先を左手首に添えるしぐさは御嶽山の剣ケ峰と稜線の姿」などと説明も添えながら、民謡「木曽節」に合わせてゆったりと踊った。保存会長の越孝弘さんは「声に出してうたうと楽しさが増す」とアピール。次第に動きもスムーズになった外国人旅行者には「レッツ・シング・アンド・ダンス」と呼び掛けていた。
踊りは10日と13日の午後8時から開催し、誰でも参加できる。