2024.8.20 みすず野
お盆を過ぎても、暑さは容赦ない。それでも朝夕は、しのぎやすくなってきた。朝、窓を開けると涼しい風が入ってくる。昨日は今季初めて、コオロギの鳴き声も運ばれてきた◆日中の強い日差しを喜ぶように次々に黄色い花を咲かせ、次々に実を付けているのが畑のゴーヤー。梅雨時は成長が止まってしまったかと心配するほどだったが、夏の日差しが照るようになると、ぐんぐんつるを伸ばし葉を広げた◆作家の荻原浩さんは『極小農園日記』(毎日文庫)で、ゴーヤーの実は「ごつごつした突起がびっしり生えている様子は植物とは思えない」といい「グロテスクだが、目を逸らせない、この迫力あるゴツゴツ感は、そう、ゴジラだ」と。時30センチほどになる実もあるが、ジャングルのように茂った葉に隠れて見つけにくい◆見落としてしまった実は、黄色く変色、破裂して落ちる。中は黄色ではなく、見るからに不気味な赤だ。ゴーヤーチャンプルーは、特長の苦味がうまく、ビールによく合う。簡単に作れる「ゴーヤーチャンプルーの素」のような商品は、夏の終わりが近付くと扱う店が減っていく。今年はしばらく店頭にありそうだ。