美須々ケ丘8年ぶり16強 高校野球長野大会

第106回全国高校野球選手権長野大会は15日、県内4球場で、継続試合4試合を含む3回戦7試合を行い、16強が出そろった。松本美須々ケ丘と松本蟻ケ崎の中信勢対決は接戦の末に美須々ケ丘に軍配が上がり、8年ぶりに16強入り。松本県ケ丘は岡谷工業に競り勝ち、2年連続で4回戦進出を決めた。松商学園は飯田風越に快勝した。
17日は4会場で4回戦8試合を行う。中信勢は松商学園と松本国際が激突、東京都市大学塩尻、美須々ケ丘、県ケ丘が8強入りを目指す。
美須々ケ丘は先制点こそ奪ったが、蟻ケ崎の主戦大平倫暉(3年)に6回まで1安打に抑えられる苦しい展開。6回に追いつかれ、ベンチには張り詰めた空気が漂った。だが、1年生ながら中軸を担う小杉陽人が流れを引き寄せた。
同点に追いつかれた直後の7回、先頭の川井健哉(3年)が四球で出塁し、打席には小杉。「5番の役割を果たそう」と、つなぎの打撃で右方向への強い打球を意識していた。相手が多投する外角に狙いを定め、迎えた3球目。思惑通りに外角高めの直球を右中間に運んだ。これが勝ち越しの3塁打となり、「バッチリ」と小杉。想定以上の結果をもたらし、表情は満足げだった。
目標の「夏2勝」を達成し、両角純平監督は「落ち着いて少ないチャンスをものにできていた」と、選手の試合巧者ぶりにうなずく。次戦も「丁寧にミスのない展開で臨む」と見据え、さらなる高みを目指す。