写真で感じる木曽の四季 福島宿・古民家ギャラリー 地元の小松功さん展示 観光客に発信

木曽町の福島宿にある古民家を活用した玉井屋ギャラリーで、写真展「木曽の風景」が開かれている。会場は旧中山道に面し、外国人旅行者をはじめ多くの観光客が顔をのぞかせている。18点を飾った地元の写真愛好家・小松功さん(73)は「この会場に来ると御嶽山が『見える』。木曽を訪れた季節以外の四季折々の魅力も『感じて』もらえる」と勧めている。28日まで。
8枚は「御嶽山と生きる」がテーマ。山麓に広がる木曽町開田高原での田植えや白菜の収穫風景を写し「高齢化で担い手が不足している中、人々はたくましく生きている」との解説を添えた。朝日を受けて山頂が赤く染まる御嶽山とソバの花を配した写真は、今夏の木曽音楽祭のポスターに採用された一枚だ。
木曽の各地を捉えた写真も、木曽川の流れをスローシャッターで表現しながら崖屋造りの家並みを写した「大雪の朝」、大桑村伊奈川のフクジュソウが美しい「黄色い絨毯」など、季節感があふれる。11日、ノルウェーから訪れた外国人観光客は、寒さ厳しい冬の開田高原から御嶽山を捉えた作品を見つめ「ノルウェーと風景が似ている」と関心を寄せていた。
ギャラリーは、明治期に建てられた古民家を改装して昨年8月に開館した。小松さんは「空き店舗の利活用のために、地元住民も積極的に利用しないと意味がない。今回の展示がその一助になれば」と願っている。
開館は水・土・日曜日の午前10時~午後4時。問い合わせは小松さん(電話090・7269・7394)へ。