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県食品衛生協会長に 王滝社長・永瀬完治氏

県食品衛生協会の会長に就任し、意気込みを語る永瀬会長

 一般社団法人・県食品衛生協会(長野市)の会長に、松本食品衛生協会の永瀬完治会長(73)=王滝社長=が就任した。任期は6月27日から2年。市民タイムスの取材に応じた永瀬会長は、食中毒事故や異物混入による健康被害の防止、食品関係事業者支援といった県食協の役割を一層推進させる決意を述べた。

 県食協は、食中毒防止に向けた、食品衛生責任者養成講習会などの普及啓発に取り組む。食中毒や来店者の事故などに対応する共済事業を実施。食品検体の自主検査にも取り組む。これらの三つが活動の大きな柱となる。
 新型コロナウイルス感染症は法的な位置付けが5類に移行された後も終息に至っていない。永瀬会長は「事業所でコロナ感染者が出れば、その現場は手が足りなくなる。お客さまにも影響が出る」と指摘。飲食・宿泊業者などで、感染予防のための手洗い、うがいといった基本事項の徹底を重視する。
 松本、木曽、北アルプスなど、県内には各地域に11の食品衛生協会がある。松本食品衛生協会は会員数が多く「必然的に食中毒事故の可能性が高くなる。注意を怠らず、他の見本となることが必要」と引き締める。
 外国人旅行者の増加で、飲食・宿泊業者などには、他国の文化や宗教による習慣の違いに注意が求められる。食品アレルギーなども含めて、よりきめ細かな対応が必要になると見据える。