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木祖村の健康アプリ「えってこ」に新機能 疑似的な村内巡り可能に

木祖村内を歩く新機能が加わったアプリの画面。木祖中学校の地点では、現在の校舎(右上)に加え、昭和40年ころの写真も表示される

 累積歩数に応じて全国の名勝を写真で"巡る"仕組みが人気の木祖村独自の健康アプリ「えってこ」に、村内を疑似的に巡る新たな機能「GoTo木祖村」が加わった。村住民福祉課内の事務局は「村外の方には村を知る契機になる。昔の風景があったり、行きたくても現在は行けない場所があったりすることで、村民には村の再発見につながる」と期待している。

 アプリはスマートフォン向けで、村内3地区(菅・薮原・小木曽)を歩くコースに加え、ゲートで締め切られた国有林の中にあるためにめったに見られない「木曽川源流」を目指すコースの計4コースが設定された。
 村内の観光名所や文化財のほか、境峠にあるくぼ地「大男の足跡」や、木曽森林鉄道稼働時の停車場だった「奈良ノ平停車場」など"知られざる"地点も巡る。昭和7(1932)年当時の旧菅橋建設工事や昭和30年頃の旧鳥居峠の様子など、各所の昔の写真も登場する。
 アプリは令和2年に導入。より多くの利用者を獲得しようと村が機能拡張を計画し、住民も交えて新たなコースを考え、住民が撮った写真もアプリに反映した。県の地域発元気づくり支援金を活用した。
 5月末現在、アプリには村内外の659人が登録している。従来の機能「GoTo日本一周」も引き続き利用できる。