政治・経済

安曇野市がクーリングシェルターに公共施設12カ所を指定

 安曇野市は熱中症による健康被害を防ぐため、環境省が「熱中症特別警戒アラート(情報)」を発表した場合に誰でも利用できる暑熱避難施設「クーリングシェルター」に市内12カ所の公共施設を指定した。市役所や支所などで、計264人の受け入れが可能。クーリングシェルターとして開放できる民間施設も募集している。
 気候変動適応法の改正施行で、熱中症特別警戒アラートが追加された。過去に例のない広域的な危険な暑さを想定している。県内全ての「暑さ指数情報提供地点」で翌日の日最高暑さ指数が「35」に達すると予測された場合に、前日の午後2時頃に発表される。
 これまでは、いずれかの暑さ指数情報提供地点で日最高暑さ指数が「33」に達すると予測された場合に発表されている「熱中症警戒アラート」だけで、昨年は全国で1232回と年を追うごとに増えている。長野県はこのうち13回。発表回数は長崎県や新潟県が42回と最も多かった。
 市はクーリングシェルターについて、自宅にエアコンなどの冷房設備が整っていない人や旅行者などを想定している。各指定施設の受け入れ可能人数は椅子を確保できている数でカウントした。
 運用は10月第4水曜日まで。募集している民間施設は▽適当な冷房設備がある▽市民などが休息できる椅子などが設置できる▽熱中症特別警戒アラートが発表された場合に開放できる―の3点が条件になる。施設の名称や住所、受け入れ可能人数を市ホームページで公表する。冷房設備の電気料金は各施設の事業者が負担する。
 健康推進課は「エアコンを適切に使って早めの予防で身を守ってほしい。個人で予防しつつ、クーリングシェルターを役立ててほしい」としている。