火事は怖い!カジダー登場 麻績 消防署員怪演 園児に訴え

麻績村の麻績消防署に、火災をイメージしたキャラクター「カジダー」がデビューした。中堅署員が考案して扮装した悪役怪人で、近く動画投稿サイト・ユーチューブの松本広域消防局公式チャンネルにも公開し、火の恐ろしさや火災予防の大切さ、消防の役割などを発信する。
黄色いカツラをかぶった赤い全身タイツ姿で、赤いビニールひもや両手に持つ赤い誘導棒で燃え盛る炎を表現している。名称は「火事だー!」にちなむ。
同署に毎年花の苗を植えに訪れる麻績保育園の園児たちを啓発しようと、署員の渡邉紘平さん(32)が考案し、同僚の百瀬雄太さん(30)が「子供たちが喜んでくれるなら」と演者を快諾した。
園児たちの前にこのほど、初登場した。百瀬さんは煙と共に静かに姿を現すと「どんどん燃やしちゃうぞー!」などと叫びながら迫り来る火災を怪演した。小さな水鉄砲では歯が立たない園児たちが、防火衣を着て署員と協力し懸命に放水してようやく倒れる寸劇を通じて、火災が広がる怖さを伝えた。
百瀬さんは「顔に水を浴びると(布が密着し)前が見えなくなり息苦しくなるのが難点」と苦笑いしつつ「改良したい」と再演に意欲を燃やす。田中誠署長は「身近に活動する消防署員や消防団員の役割も伝わればうれしい。要望があれば寸劇の出張披露にも応じたい」と話している。