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木曽音楽祭祝おう50周年 8月23~25日に開催

音楽祭に出演する演奏家が一足先に名曲を奏でた前夜祭コンサート(昨年8月24日)

 木曽文化公園文化ホール(木曽町日義)を主会場に、国内外の第一線で活躍する音楽家が出演する「木曽音楽祭」が本年度、50周年を迎える。普段は耳にすることが少ない楽曲との出合いを楽しめる室内楽の演奏会として好評で、半世紀の歴史を紡いだ。主催する実行委員会は節目を祝って、さまざまな記念企画でファンを歓迎する。
 実行委によると、昭和50(1975)年、地元のクラシック愛好家が始めた。演奏家を招き、ビオラのレッスンと演奏会の形で出発したという。海外から演奏家を呼ぶ演奏会として規模を拡大してきた一方、資金難に陥り一時は存続が危ぶまれた。60年に当時の旧木曽福島町が全面的な支援をすることになり、町と住民ボランティア、演奏家でつくる室内楽の演奏会として現在の音楽祭の原型ができた。
 記念企画として、実行委は今回のコンサートのライブ音源を収録する記念CDや、31~50回の歴史を振り返る記念誌を作成する。記念番組の収録も予定する。木曽音楽祭への来場をPRするため、音楽祭に出演する演奏家2人のデュオ・リサイタルを名古屋市で開催し、将来に向けた来場者獲得にもつなげる。
 実行委の永井正宏副会長(92)=福島=は「町民の皆さんに見守ってもらえたからこそ続けてこられた」と感謝した。実行委会長を務める原久仁男町長は「先輩方の努力と、楽しみに来てくれる演奏家やファンの皆さんがいて50年を迎えられた。木曽の爽やかさを感じながら今年も楽しんでほしい」と呼び掛けている。