表紙に自慢の土器キラリ 平出博物館の「野帳」完成

塩尻市立平出博物館は、発掘など野外調査を行う際の必需品とされる「測量野帳スケッチブック」のオリジナル版を制作、販売を始めた。平出遺跡や塩尻を代表する土器の2種類を金の箔押しでデザインし、「ここでしか買えない」土産品に仕上げている。
縦約17センチ、横約10センチで、水色の3ミリ方眼を施した80ページ。定番色の緑色で硬さが特徴の表紙には、昭和25(1950)年に平出遺跡からほぼ破損がない状態で出土した縄文時代の幼児埋葬用の「埋甕」とされる唐草文土器を、もう一つは上西条の焼町遺跡から出土した焼町土器の実測図を基にキャラクター化した「元祖・やけまちくん」をあしらった。いずれのデザインにも「平出」の落款が入る。
全国各地の博物館で独自の野帳があるのを知っていた小松学館長(55)が「平出でもぜひ作りたい」と考案した。小松館長は「博物館見学の思い出にもなる実用品。考古学研究者の気分も味わえる」と話す。
1部500円(税込み)で、各200冊ずつ用意した。同館と平出遺跡公園ガイダンス棟で販売している。