2024.6.23 みすず野
松本市の市立中学校で共に学んだ同級生のなかに、自衛官を目指して県外の学校に進学した友人がいた。努力を怠って市内の高校に何となく進んだ身として、その志に当時、目を見張らんばかりに驚いたことを覚えている◆自衛官となった彼の最後の赴任地は、沖縄県の八重瀬町にある分屯地。町に隣接する糸満市には、県営平和祈念公園や、看護要員として動員された多くの女子らの慰霊碑・ひめゆりの塔がある。当地を巡っての彼の言葉「平和の尊さを痛感したよ」は、大勢の感慨の代弁だろう◆きょうは「沖縄慰霊の日」。『366日記念日事典』(創元社)に「1945(昭和20)年のこの日、太平洋戦争の沖縄戦が終結したとされることから」と載る。「ただ、この6月23日を終結とするのには異論もある」とも◆諸説あっても毎年6月23日に20万に及ぶ犠牲者の霊を慰め、平和を祈念する日とし、日本復帰前の昭和36年から各種行事が行われてきたのは事実。今年も平和祈念公園で沖縄全戦没者追悼式が開かれる。ひめゆりの塔前から平和祈念公園まで平和祈願慰霊大行進がある。遠く信州からも祈りをささげ、反戦を誓いたい。