塩尻市の全水道管理拠点起工 上西条浄水場で安全祈願祭

塩尻市は30日、老朽化した上西条浄水場(塩尻東)の管理棟の建て替え工事が本格化するのに合わせ、現地で安全祈願祭・起工式を開いた=写真。市内の全水道施設を即時監視する拠点を、床尾浄水場(宗賀)から新管理棟に移す一連の再構築事業(令和4~12年度)の一環で、市や地元区、工事関係者ら約20人が、工事が無事に進むよう願った。
神事後の起工式で、百瀬敬市長は地元区などの理解や協力に感謝し、工事関係者に現場の安全管理を求め「地域に暮らす方々が安全で安心して水道が利用できる浄水場とする」と誓った。
現管理棟の北西側に建てる新管理棟は鉄筋コンクリート造2階建て延べ777平方メートルで現管理棟と同規模。市内の配水池やポンプ室の運転状況を常時監視する「中央監視室」を設ける。7年度までに更新工事が行われる。
9年間の再構築事業は工事を3期に分けて行われ、管理棟更新までを第1期とし、第2期(8~9年度)が沈殿池更新、第3期(10~12年度)にろ過池、浄水池の更新をそれぞれ計画する。全工事が完了した時点で旧管理棟を解体する方針だ。
上西条浄水場は塩尻東、高出、大門、北小野の一部地域に水道水を供給している。計画給水量は1日当たり4280立方メートルで、現状では3730立方メートルを給水している。昭和52(1977)年度の建設以来46年が経過し、老朽化と耐震不足から、将来にわたり水道水を安定供給するため、約42億円をかけて事業に取り組む。第1期工事分は約15億円。