里山動物の一瞬を捉える 自然観察インストラクター・丸山隆さん波田で写真展

松本地域の野生生物に詳しい自然観察インストラクター・丸山隆さん(74)=松本市南原=の写真展「立体派の里山動物」が、同市の波田文化センター2階ギャラリーで開かれている。樹木を登り降りして暮らす里山の「立体派」、ニホンリス、ムササビ、ホンドテンを撮影した30点が並ぶ。
事前に赤外線センサーとカメラを置き、無人撮影したホンドテンの写真には、腹ばいでくつろぐ一枚がある。小さな舌まで出しており「ここまでリラックスした姿はなかなか撮れないので、うれしかった」と笑顔を見せる。生態と行動パターンを熟知する丸山さんならではの作品がそろい、足音や呼吸音まで聞こえてきそうだ。
丸山さんが所属する波田希少動植物保存会の提案で、開催となった。リス、ムササビ、テンはいずれも身近な環境に暮らすが、警戒心が強いため目にする機会は少なく、保存会代表の清沢るり子さん(70)は「素晴らしい写真ばかり」と感嘆する。丸山さんは「人間に近い場所で生きている動物のことを知り、関心を持ってもらえたら」と話している。
6月4日までの午前9時~午後5時(最終日は正午まで)。入場無料。月曜日と5月24日は休館となる。丸山さんは、市民タイムス毎週金曜日の写真コラム「松本・安曇野 旬の自然観察」を執筆者の一人として担当している。