政治・経済

氷河期世代の就労支援に力 松本市 求人・求職双方の相談受け付け

就労相談をPRするチラシ

 松本市は、就職氷河期といわれる平成5(1993)年~16(2004)年に学卒した人を対象にした就労相談に力を入れている。昨年度初めて実施した「就職氷河期世代対象・社会保険労務士による就労相談」には17件の相談があった。市は本年度も継続を決め、5月から対象者の無料相談を受けるほか、就職氷河期世代の雇用を検討する事業主の相談も受け付ける。

 就職氷河期は、バブル崩壊後の不景気で有効求人倍率が低水準だった時期で、現在の38~53歳が対象年齢となる。市は国交付金を受けて昨年度から就労相談事業を始めた。長野県社会保険労務士会中信支部に依頼し、相談日を毎月設けてきた。昨年度から相談を受け付けている社労士の浅川竹生さん(74)=安曇野市穂高牧=は「今は人手不足なので、広い視野で見れば正規雇用の就職先は必ず見つかると思う」と話す。
 就労相談では年金や雇用保険などの手続き方法や退職手続き、各種ハラスメントの相談なども受け付けている。浅川さんは「就職氷河期世代を雇用すると国から助成金も出る制度があるので、事業主の方もぜひ相談に来てほしい」とし、市も「社労士に無料で相談できる機会」と利用を呼び掛けている。
 就労相談は市勤労者福祉センターで毎月第1・3金曜日と、第2・4火曜日の午後1時から5時まで行っている。事前予約制だが、相談枠があれば当日も受け付ける。申し込みは市労政課(電話0263・35・6286)へ。