教育・子育て

松本市立の小中学校 室内照明を100%LEDに

LEDに更新する体育館の照明設備(寿小学校)

 松本市教育委員会は本年度、市立小中学校の照明設備をLED(発光ダイオード)に順次更新する事業に着手する。令和10年度までの5年間で、校舎の老朽化に伴う長寿命化改良工事を控えた学校を除く小中学校32校の室内照明を、100%LED化する。最新の照明設備で児童・生徒の学習環境を改善し、消費電力を減らして温室効果ガスを削減する。

 本年度は開智、田川、鎌田、寿、山辺、芳川、明善、島内、旭町、中山、開明、二子、奈川の小学校13校と、鎌田、旭町、菅野、筑摩野、開成、女鳥羽、明善、信明、会田、梓川の中学校10校が対象となる。小中学校の体育館、中学校の柔剣道場の照明をLEDに更新する。教室や廊下など校舎内の照明は次年度以降に実施する。
 初年度の設置費用は約1億円で、5年間の総事業費は約3億4000万円を見込む。経費を抑えるため、LEDはリース契約とし、7年後に市に無償で譲渡される契約を結んだ。
 長寿命化改良工事は小学校9校、中学校5校で実施する予定で、同時にLED化を進める。令和16年度までには全ての小中学校の室内照明がLED化される。
 市が令和4年に策定した「市地球温暖化対策実行計画」のゼロカーボン実現プランに基づく取り組みで、電気代や蛍光灯の交換費用も大幅に削減できる見込みだ。
 市教委学校教育課の西澤弘・学校施設担当課長は「夏休みなどを利用して工事を進め、体育館や柔剣道場を利用する子供たちに影響が出ないように配慮したい。教育現場でゼロカーボンを浸透させたい」と話している。