お船9艘 威勢よく 須々岐水神社で例大祭

松本市里山辺の須々岐水神社の例大祭「お船祭り」が5日、盛大に行われた。五穀豊穣や子孫繁栄の願いが込められている祭事で、この日の本祭りでは氏子町会の9艘のお船が、それぞれ威勢よく境内に曳き込まれた。
氏子町会は薄町、湯の原、新井、下金井、荒町、西荒町、上金井、藤井、兎川寺とお船を持たない美里町の10町会。美里町以外の9町会を出発したお船が市教育文化センター前に集結し、その後神社へ向かった。県宝に指定されている優美な姿を見ようと境内に多くの人が集まり、薄町から順に鳥居を通って勢いよく進むと拍手が起こった。
兎川寺町会の山辺中学校1年生・山田明文さんは「うきうきしながらお船に乗っていた。鳥居を通る時に揺れたけど、楽しかった」と満足そうに話した。藤井町会の山辺小学校6年生・上條諒真君は「(おはやしを)全力で練習した。皆でお船を曳くことが楽しい」と喜んでいた。
県外からの観客もおり、静岡県磐田市の安富秀樹さん(65)はお船祭りに10回以上訪れている。「お船の彫刻が見事。迫力のある曳行も魅力がある」と話していた。