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松本市村井の子育て拠点が大人気 福祉ひろば併設「あんさんぶる」

塗り絵をしながら交流する、こどもプラザ利用の親子と福祉ひろばの利用者

 松本市が昨年7月に商業施設・イオンタウン松本村井に開設した多世代交流型子育て支援施設「あんさんぶる」(村井町南2)が順調に利用されている。施設内に入る芳川こどもプラザはオープンから今年3月末までに延べ2万9739人が利用し、市内にある既存4館(筑摩、小宮、南郷、波田)の年間利用者を大きく上回り、市南部の子育て支援に大きく貢献している。

 市こども育成課によると、こどもプラザの利用者数は4館体制だった令和4年度は延べ4万3543人だったが、5年度は同7万3673人と大幅に増えた。5年度の既存4館の利用者数は同4万3934人と前年度並みで、芳川の利用者分が全体の総数を押し上げた形となった。
 芳川こどもプラザは、他の4館に比べて室内が2倍以上広く、遊具も多いことから何回も利用する人が多い。最も利用者が多かったのは降雪に見舞われた3月日(春分の日)の354人で、同課の担当者は「公園などで遊べない天気が悪い日に利用が伸びる傾向がある」という。
 あんさんぶるは、こどもプラザと「芳川地区みなみ福祉ひろば」の併設で、福祉ひろばは昨年度、延べ2700人の利用があった。福祉ひろばの活動に幼児が興味を持って参加するケースも多く、ひろばを利用する女性(80)は「子供の声が聞こえ明るい気分になる」と歓迎する。17日に初めてあんさんぶるを訪れた女性(29)は「子育ての先輩もいるので、情報交換ができてうれしい」と喜ぶ。
 あんさんぶるへの来場者が多い日は職員数を増やすなどしているが、混み合う場合は人数制限も検討する。こどもプラザを総括する本郷百合子館長は「子供からお年寄りまで多世代で交流できるのがあんさんぶるの魅力。安全に心地よく過ごしてもらえるように運営を工夫していきたい」と話している。