地域の話題

松本大生と地域住民が純喫茶 多世代の居場所づくりに

学生と住民が交流を深めたコミュニティー喫茶

 松本市新村の松本大学の学生と地元住民の有志が8日、大学近くの「信州みんなの食堂」(旧あんだんて)でコミュニティー喫茶「珈琲ひまわり」をオープンさせた。世代や地域を超えた居場所づくりの一環で、昔ながらの純喫茶をベースに気軽に集える憩いの場を目指していく。

 地域連携活動に取り組む地域づくり考房・ゆめの学生と住民との運営で、名称を変えながら地域で5年ほど交流活動を続けてきた「茶房・ひといき」に加え、新たに始める。地元住民に限らず誰でも参加でき、イベントなどではなく場を楽しむ趣向。さまざまな地域活動でコーヒーを担当している地元の日詰政男さん(71)がマスターを務める。  

 初日は「ひといき」の常連を中心に次々と来店してにぎわった。スタッフはボランティアで、学生も10人ほどが携わり、本格的なドリップコーヒーや地元店のレトルトカレーを提供した。学生たちは忙しそうに動きながらも来店客らに積極的に話しかけ、交流を深めていた。

 観光ホスピタリティ学科4年・鈴木悠太さん(21)は「コミュニケーションが楽しい。居場所が必要とされている状況など課題を見つけ、勉強にもつなげていきたい」と意気込んでいた。

 「信州みんなの食堂」では水曜日にこども食堂が開かれており、他の曜日の活用を広げるため松本大に声がかかった。次回は22日午前10時~午後2時で、状況を見ながら頻度を上げていくという。日詰さんは「学生と話すと地域の人たちも喜ぶ。喫茶文化を楽しみながら多世代の居場所づくりができれば」と期待している。

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