政治・経済

松本市長選告示 現新5氏が立候補 17日に投開票

 任期満了に伴う松本市長選挙が10日告示され、いずれも無所属の現新5氏が立候補を届け出た。立候補したのは、届け出順に新人の無職・竹内貴也氏(58)=島内、新人の元信越放送専務・菱山晋一氏(68)=沢村2、現職1期目の臥雲義尚氏(60)=中央3、新人の元衆議院議員秘書・赤羽俊太郎氏(41)=笹賀、新人の会社社長・上條邦樹氏(54)=中央1。1期4年の現市政を継続するか転換するかが最大の焦点で、少子高齢化時代のまちづくりの方向性や、市政運営のリーダーシップのあり方などを巡る7日間の論戦がスタートした。17日に投開票される。

 竹内氏は、2月の立候補届け出書類の事前審査と同じタイミングで立候補を表明した。「奈良井川水系の治水対策を強化したい」とし、河川整備計画の改善を訴える。
 菱山氏は、昨年11月に立候補を表明した。重要課題の市庁舎建て替えが4年間進まなかったことなどを例に「市政が停滞している」と批判。「私のやり方で健全な市政に戻す」とし、市民や議会、市職員との対話や建設的な議論を尽くし、優しさと安心のある松本をつくると訴える。
 臥雲氏は、再選を目指して昨年12月に出馬表明した。少子化の進行を抑え人口を維持するため「松本で生まれ育ったら、いつかは必ず松本に戻って暮らしたいと思えるまちにする」と訴え、若者や女性に選ばれるための子育て支援、教育環境の充実などを打ち出す。連合長野が推薦する。
 赤羽氏は昨年12月に出馬を表明した。「現市政はビジョンが市民と十分に共有されていない」と批判。若さと16年の国会議員秘書経験を生かし、20年後を見据えた長期ビジョンを描き、働き盛り世代の支援や起業支援などを充実させ「全ての世代がつながり支え合うまちにする」と訴える。
 上條氏は「現市政で抱いた疑念を解決したい」と昨年5月に出馬表明した。待機児童ゼロや市長給料の全額寄付などを訴え「他の自治体の手本となる市にしたい」とする。
 主な争点は、来年2月末に閉店する松本パルコの後利用に市が関与し複合施設を設置するため年間約3億円で20年間賃貸借する方針の是非、政策を立案・実行する上でのリーダーシップの取り方、市庁舎建て替えの考え方などとなる。前回選で過去3番目に低い48・38%だった投票率の行方も注目される。

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