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「フクシマを教訓に」脱原発訴える 松本で市民らがデモ行進

フクシマを教訓に原発反対を訴えたデモ行進

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から11日で13年となるのを前に、松本市の中心市街地で10日、脱原発のデモ行進や学習会があった。原発に依存しない社会を目指す市民グループ「脱原発信州ネットワーク・松本」が主催し、数百人の参加者が「日本に原発はいらない」と声を上げた。

 学習会には約110人が参加し、元日の能登半島地震と原発の関係を考えた。新潟県刈羽村村議の武本和幸さんらが現地の状況を報告。武本さんは能登半島地震で確認された最大4メートルの隆起を引き合いに、原発周辺の地殻変動が考慮されていないと疑問視し「沿岸部の隆起は歴史的に何度も起きている」と警鐘を鳴らした。ネットワークの水谷彰雄事務局長は、かつて能登半島で計画された珠洲原発に言及し「もしも完成していれば、今頃長野県民も逃げ惑っていたかもしれない」と話した。
 デモには約250人が参加し「原発反対」「再稼働反対」とシュプレヒコールを上げながら市街地を歩いた。「自然災害に伴う人災を最小限にくい止めるため原発の廃止は不可欠」とうたった集会宣言も決議した。

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