地域の話題

若者の心が動く松本市長選に 18歳の2人が思い語る

坂本達哉さん(左写真)と徳丸鈴歩さん(右写真)

 松本市長選挙が10日、告示された。立候補者5人が支持拡大に奔走する中、若い世代の投票率低下が懸念されている。どうアプローチすれば若者の心に響くのか。今市長選に関心を示す2人に聞いた。

 市内の18歳有志でつくる「学生未来企画部(SFD)」代表の徳丸鈴歩さん(18)=松本秀峰中等教育学校6年=は、今月上旬に5人を招いて開いた市長選の公開討論会を通して「松本市をどうしたいのか」と考えるようになり、自分の中の「愛郷心」を発見した。討論会を通じて触れ合った候補者はみんな親しみやすく「市政が身近になった」と印象を話す。他の学校の生徒と協力して取り組んだことも良い経験になったといい「学校の枠を超えて仲間ができ視野も広がる。こういう経験を重ねれば地元に関心を高められるのではないか」と振り返った。
 高校の部活動仲間10人で「政治経済会」をつくり、地域づくり活動に取り組んできた松本深志高校3年の坂本達哉さん(18)は「仲間と市長選の話をすることはまずない」と話す。まちづくりに関心があるのに市政に関心が持てない若者の心理を「政治に関わるメリットを感じないからではないか」と分析し、「政治の力を見せることが必要では」と投げかける。自身の身の回りを見ても、パルコ問題や公共交通など市長選立候補者に聞いてほしい話題があるといい「ちゃんと反応してくれる政治家を求めている。『言ったら変わった』という成功体験が大切」と指摘する。

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