地域の話題

炊き出しの料理人に食材送る 能登の被災地支援で生産者ら

軽トラックに物資を積む藤原さん(奥)と小山さん

 能登半島地震の被災地を支援しようと、安曇野市や松本市の生産者などは3日、現地で炊き出し活動を行う料理人に食品などの支援物資を届けた。安曇野市で畜産業を営む藤原喜代子さん(62)=明科中川手=が声をかけ、集まった善意を被災地に寄せた。

 松本市の丸正醸造=出川町、会田共同養鶏組合=会田=のほか、安曇野市内で焼き菓子販売や農業を営む個人から調味料や卵、菓子、野菜などの支援物資が集まり、藤原さんが提供する豚肉と合わせて軽トラック1台分を現地に送った。運送業を営む小山昌幸さん(62)=松本市高宮7=が2日深夜に藤原さんの自宅を出発し、翌日輪島市河井町で炊き出し活動を行う料理人・池端隼也さんのもとに物資を届けた。
 池端さんは自身も被災しながら、発災直後から炊き出し活動をしている。被災地は学校が再開しているものの給食が提供されていないため、炊き出しで補っている状況といい、支援物資は輪島市内の小中学校での炊き出しに使われる。
 藤原さんは「奥能登の料理人は身を削って炊き出しをしている」と現地の状況に思いをはせ、「今を乗り越えれば見えてくるものがあると思う。それまで被災地のためにできることを続けたい」と話していた。

連載・特集

もっと見る