政治・経済

山形で長芋の春掘り進む

青空が広がる中、地中から長芋を掘り出す生産者

 長芋産地の山形村で、春の掘り取りが進んでいる。土の中で一冬を越えた長芋は粘りや甘さが増すとされ、村内各地で生産者たちが収穫に精を出している。JA松本ハイランド管内では3月中下旬が春掘りのピークで、主に県内のスーパーや直売所に出荷される。

 同JA根菜部会副部会長の越良治さん(59)=下竹田=は29日、下竹田の畑で春の収穫を始めた。春の訪れを感じる陽気で、前日まで畑に残っていた雪は完全に解けたという。収穫は機械で土をよけて専用の棒で地中を探り、芋を傷つけないよう最後は手で掘り出していく。長さ60~70センチの芋が次々に地上に顔を出し、越さんは「粘りの強さや甘み、コクが特長。たくさん食べてもらえたら」と願った。
 昨春の大雨や昨夏の干ばつといった天候の影響で芋の形状にばらつきが出たり、畑の土が硬くなったりして収穫に時間がかかる例があるため、今年は春掘りを前倒しし、1月から行う生産者もいるという。
 JA管内では約170戸の生産者が長芋を栽培。収穫量全体の約7割が秋掘り、約3割が春掘りで、春掘り分は約5万ケース(1ケース10キロ)の出荷を見込んでいる。

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