地域の話題

信大院生が筑北に憩いの場整備

ちくほくj・UCで広場づくりを進める院生たち(20日)

 信州大学(本部・松本市旭3)の大学院で建築学を専攻している6人が、筑北村坂北の複合施設・ちくほくjumble・ユニバーサルカレッジ(ちくほくj・UC)で、利用者や地域住民の憩いの場となる広場の整備を進めている。普段はイベントやコンサートの会場に、災害時は避難所として炊き出しの場になるなど、幅広く活用できる拠点にしようと、ゴールデンウイーク(GW)でのお披露目を目指し手弁当で施工に取り組んでいる。

 工学部の寺内美紀子教授の研究室に所属する院生が、旧筑北小学校の校舎だった施設を運営する北アルプスの風グループ(本部・安曇野市、神谷典成理事長)と連携。本年度から独自に設計を進め、今月に入り本格的に工事を始めた。
 広場の予定地は旧校舎と体育館の間に広がる約500平方メートルの空間で、木製デッキや、煮炊きに使えるかまどベンチの他、旧飼育小屋を改修して休憩所などを備える計画だ。付近にスロープを備える外トイレもあるため、車いす利用者も想定して設計している。
 院生たちは施工費を安くするため、広く協力を募った結果、村内外の工務店や建設会社、石材店が資材を提供してくれた。今後、塗装や花壇整備などの作業で地域住民らにも協力を求めて完成させたいという。
 「老若男女が幅広く学んだり遊んだりできる『ジャンブル』(交じり合い)の場に」という施設の在り方を念頭に、院生の石原大雅さん(23)=長野市=は「大勢の人に親しまれ〝一緒にワイワイできる〟広場になれば」と願っていた。