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新はしご車 丸の内署に配備 松本広域消防局

地上15メートルの高さにはしごを展開した新しいはしご車

 松本広域消防局は来月、丸の内消防署(松本市城西2)に新しいはしご車を導入する。最大地上高15メートルのはしごのほか、ポンプやタンクも搭載しており、1台で消防活動ができる高い機動力を持つ。狭い路地が多く、高層建物が密集する松本市街地での活躍が期待される。

 21日に渚1の同局で引き渡し式があり、降幡明生局長が槇石詞康署長にはしご車の鍵を手渡した。降幡局長は「最大限能力を発揮するため訓練に励み、事故なく安全な活動を願う」とあいさつした。
 はしご車は日野自動車(東京都)製の5・5トンシャシーに消防車製造のモリタ(兵庫県)の消防装備を搭載する。平成15(2003)年に丸の内消防署に配備されたドイツ・マギルス社製の30メートルはしご車より一回り小さい中型トラックサイズで、渚消防署の30メートルはしご車や、塩尻消防署の屈折はしご車と差別化を図り、小回りを重視した。
 同局が令和4年7月に策定した7年度までの「第2次常備消防力整備に係る中長期構想具現化計画」に基づき、約1億1000万円で導入した。3月6日からマギルス社製のはしご車に代わって運用を開始する。槇石署長は「訓練を重ね、車両の可能性を探っていきたい」と期待していた。
 5日に運用を終えるマギルス社製はしご車は、行政機関が出品するネットオークションで入札を受け付け、28日に入札価格と購入者が確定する。