ブリティッシュ・ブラス・ドルチェ 若者のためのユースバンド設立

松本市を拠点に活動する英国式金管バンド「ブリティッシュ・ブラス・ドルチェ」はこのほど、学生や若者を対象としたユースバンドを設立した。若い世代に本格的な金管バンドを体験してもらうことを目的に発足した下部組織で、ドルチェに所属する大人たちが指導する。市が進める部活動の地域移行を視野に、将来的には小学校の金管バンドや中学校の吹奏楽部に所属する子供たちの受け皿となる団体を目指している。
ブリティッシュ・ブラス・ドルチェは昭和62(1987)年に発足し、県内唯一の英国式金管バンドとして活動を続ける。コルネットやテナーホーン、バリトンなど同族の金管楽器による温かみのあるアンサンブルが特徴だ。
ユースバンドは小学5年生以上から30歳くらいまでが入団できる。松本市を中心に小学生3人、中学生1人を含む11人がメンバーになった。月に2回、土曜日か日曜日の午前9時から正午まで、あがたの森文化会館(県3)か市音楽文化ホール(島内)で練習する。
ドルチェが7月に開催する「サマーコンサート2024」のステージでユースバンドもデビューする予定で、ユーフォニウムを担当する荒木優歩さん(19)は「若い奏者たちの新しい風を楽都に吹き込みたい」と意気込む。
コルネットの山本沙優さん(22)は小学生の頃に金管バンドに入り、中学校、高校と吹奏楽部に所属してきた。「学校の部活がないと楽器を吹く機会がなかったので、地域に若い人たちのバンドができてうれしい」と話す。
ドルチェの団長でユースバンドを設立した荒木信明さん(63)=松本市大手3=は「英国は地方の町や村に子供たちが金管に親しむユースバンドの伝統がある。松本にもユースバンドの文化を根付かせたい」と話している。
入団の問い合わせは荒木さん(電話090・3083・1075)へ。