豊科郷土博物館・友の会山草部 41年の歴史に幕 最後の展示会5日まで

安曇野市豊科郷土博物館で3日、同博物館友の会・山草部による最後の山草・サクラソウ展が始まった。41年間続いている毎年恒例の展示会だが、会員の高齢化で山草部が来年3月で解散することになった。会員が丹精込めて栽培した山野草やサクラソウの鉢植えを110点ほど展示している。5日まで。
山草部は昭和59(1984)年に山野草の栽培を愛好する44人で発足し、株の交換会や植物園の見学会、植え替え講習会、自然観察会などをしてきた。会員が減ってきたため、同じ年に8人で発足したサクラソウ部を吸収合併した。古幡正夫部長は会員減少の理由について「若い人が入ってこない」と語る。
昨年度末時点で70~90代の12人が所属している。山草・サクラソウ展の会場が同博物館2階のため、展示作品を搬入・搬出する際は階段を使う必要があり、上り下りがつらいという。庭で育てた植物を展示のために鉢に移し替えるのも大変という事情もある。
会場には、サクラソウ、クマガイソウ、ハッカクレン、ヤブレガサ、盆栽仕立ての寄せ植えなどが並ぶ。
古幡部長は「博物館を支えてきた部会なので(解散は)残念。いつか誰かが、また立ち上げてくれたら」と願いを話していた。
観覧料は高校生以上100円で、中学生以下と70歳以上の安曇野市民は無料。午前9時から午後5時(最終日は4時)まで。