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道の駅いくさかの郷に全国の名物菓子や加工品

地元の特産品だけでなく全国各地の名物が並ぶ道の駅いくさかの郷

 生坂村上生坂の道の駅いくさかの郷が、施設の店舗で全国各地の名物菓子や加工品を販売するユニークな取り組みを行っている。道の駅といえば地元の特産品や土産品が並ぶイメージだが、いくさかの郷では地場産品に加え、関東や関西、四国などの品々もずらり。農産物が乏しくなる冬場の店内をにぎわすだけでなく、各地の味に触れる全国物産市の趣で村内外の来店客を楽しませ、売り上げ増にも貢献しているようだ。

 店内で、村の農産物やおやきなどの加工品を販売する手前の売り場に対し、菓子類や漬物類、生活用品などを扱う奥の売り場を中心に県外産の菓子類など30~40種類を並べる。
 今は菓子類で東京・浅草の名物「雷おこし」や高知県の「ミレービスケット」、大阪府の「玉子せんべい」など多彩だ。千葉県特産の落花生加工品「ピーナッツバター」は安定した売れ行きですっかり定番になった。今冬店頭に並べた秋田県名物「いぶりがっこ」も手軽な価格から人気商品となっている。
 2年ほど前に駅長に就いた甲本太郎さんが「店舗を訪れるきっかけになれば」と、都内のスーパーでバイヤーだった経験を生かし、他店で扱わない物産を仕入れたところ好評で、徐々に種類を増やしてきた。農繁期こそ特産のブドウなど地元農産物が売り上げの7割を超えるが、品ぞろえが頻繁に変わる県外特産品もわくわく感を刺激するようで、四季を通じて売り上げを下支えしている。
 甲本さんは「いくさかの郷は今春で開設5周年とまだ新参。来店客にまずは〝小さな発見〟を楽しんでもらい徐々に信州産へ置き換えられれば」と話す。