地域の話題

節分 一年の幸福願う

拝殿前が人で埋め尽くされた深志神社の豆まき

 「節分」の3日、中信地区の各地の寺社では4年ぶりに盛大な豆まき行事などが行われた。新型コロナウイルス禍から社会が立ち直り、福を招くことを願って多くの老若男女が境内に詰めかけた。

 松本市深志3の深志神社では境内3カ所に特設ステージが設けられ、1時間前から人が集まった。午後6時に太鼓の合図が鳴ると拝殿のステージ前は人で埋め尽くされ、約300人の豆まき奉仕者が「福は内!鬼は外!ごもっともごもっとも」と声を上げ、福豆や福銭、福餅、菓子やミカンなど約2万個を威勢よくまいた。集まった人々は大きく手を伸ばして「こっち!こっち!」などとまき手を呼び、飛んでくる福を夢中になってつかんでいた。
 波田から訪れた上原民子さん(78)は「夫が豆をまくことになって初めて来た。家族の健康が一番の願い」と話し、この日のために東京から帰ってきた娘と一緒に喜んでいた。