政治・経済

パルコ後利用は継続協議に 松本市会委員協 運営会社は20年賃借提示

松本パルコの建物。手前の旧館側は解体され土地売却が予定される

 来年2月末で閉店する松本市中央1の松本パルコの後利用について、市は29日、市議会経済文教委員協議会に説明した。それによると、パルコ側が1月中旬、増築した北側半分(新館)の3~6階(約5200平方メートル)を市が年間3億円程度の賃料で20年間賃借できるか早期に回答がほしい―と市に打診。市は基本的に受け入れる考えを示したが、委員協では慎重に判断したいとの声が多く、継続協議となった。

 パルコは、花時計公園側の南半分(旧館)を解体し、土地の売却を予定。新館は、行政の関与を前提に地下1階~地上2階は商業施設として令和8年中の再開を目指す。市総合戦略室は、閉店を決断するも営業再開を模索するパルコ側の姿勢を踏まえ「行政が関与できるラストチャンスだ」と理解を求めた。
 委員協では「商業施設を残すことは、周辺への経済波及効果が大きい」と評価する声がある一方、「市が設置する施設の中身が分からない。20年で60億円を負担することの妥当性を焦って判断するのは避けたい」「投資と具体的な効果をもう少し見極めたい」など慎重な意見が多く出た。市はパルコ側への回答期限をにらみ、委員協の再招集を議会側に早期に依頼する方針だ。