唯一の茶道部員 日々励む 蘇南高・篠原万里佳さん 初釜でお点前披露

南木曽町の蘇南高校茶道部で、1年生の篠原万里佳さん(15)が唯一の部員として奮闘している。昨夏に3年生2人が引退し、1人になってからも日々練習に励む。29日は新年最初の茶会「初釜」を校内で開き、教職員を前に堂々とお点前を披露した。
毎週月曜日に外部講師の裏千家・小島宗佳さん=大桑村=に教わり、火、水、金曜日は動画などを見ながら作法の勉強を重ねる。1人だけの活動は「最初は不安だったし大変だった」というが、「茶道部を継続させたい」と前向きに活動してきた。
初釜には引退した3年生の小椋明日香さん(18)、亀山ちひろさん(18)も応援に駆けつけ、今回のため特注した菓子を出し、茶をたてもてなした。1月は初釜のために日々実践練習を重ねたといい、篠原さんは「大勢の前でとても緊張したけれど、うまくおもてなしができたと思う」とほほ笑んだ。
蘇南の茶道部はしばらく途絶えていたが、令和2年に同好会が復活し、3年に茶道部となった。篠原さんは「日本の文化に触れられる魅力ややりがいがある。これからも『まったり楽しく』活動を続けたい」と話し、新年度に仲間が増えることに期待しながら練習を続けていくという。