全長15メートル 巨大滑り台復活 氷彫フェスにぎわう

真冬の松本市街地を氷の芸術で彩る「国宝松本城氷彫フェスティバル」の2日目が27日、松本城公園を主会場に開かれた。氷のジャンボ滑り台が4年ぶりに復活して親子連れでにぎわい、氷彫師が腕を競う全国氷彫コンクールチャンピオンシップがスタートするなど多彩なイベントがあった。
滑り台は全長15メートルで100本の氷柱で造られた。子供たちはつるつるの氷上をそりで滑って大はしゃぎし、家族と東御市から訪れた田中颯太ちゃん(4)は「すごく楽しい」と笑顔だった。
公園では大道芸などのパフォーマンスや全国各地のゆるキャラの登場があり、市街地5カ所で氷彫の展示が行われるなど、来場者が回遊して楽しんでいた。
夜通し行われるチャンピオンシップは全国13チームが参加。国宝天守を背景に午後5時に始まった。厳しく冷え込む中、積み上げた氷柱を氷彫師がチェーンソーやドリルなどを駆使して削り込み、辺りに氷の粒やしぶきが豪快に飛び散ると観客から歓声が上がった。
都内のホテルで氷彫刻師を務める平田浩一さん(55)=横浜市=は「精神力と体力の勝負。このつらさが吹き飛ぶように優勝をつかみ取りたい」と力を込めていた。作品は28日午前5時ころから展示される。