地域の話題

芸術的な氷彫に歓声 松本中心街でフェス開幕

美しい氷の芸術作品を削り出す職人と制作に見入る観光客ら

 厳寒の松本市内を氷の芸術で彩る「国宝松本城氷彫フェスティバル」が26日、中心市街地で3日間の日程で開幕した。初日は花時計公園や中町・蔵シック館などに展示する作品づくりに大勢の氷彫師が取り組み、市民や観光客らが職人技と美しい芸術作品を間近で楽しんだ。

 千歳橋では、ベテランの氷彫師たちが3体を制作した。氷の板を積み上げたかたまりを、チェーンソーやのみなどで削り、徐々にペガサスや天使、クジラの形が出てくると、観客は歓声を上げたり、写真を撮ったりして見入っていた。松本城公園では竜の作品がライトアップされ、国宝天守と一緒に記念撮影する人だかりができた。
 祖母と母と訪れ、初めて氷彫を見た神奈川県の小学3年生・渡辺ゆづきさん(9)は「大きな氷を協力して運んだり削ったりして、細かい部分まで壊さずに作るところを見られてすごいと思った」と感心していた。
 作品は28日の午後2時か3時まで展示される。